自動車産業をどうリードしていくか~市場刺激策と税制問題

【交通毎日新聞社】2009年6月1日に掲載

政府・与党は日本の自動車産業をどうリードしていく考えなのか。自動車議員連盟副会長を務める衛藤征士郎衆議院議員に、新車購入補助制度や自動車税制に対する見解などと併せて聞いた。

自動車産業に大規模な経済対策が実施される。見解を

自動車産業は日本経済を支えている屋台骨のひとつであり、国が支援策をとってしかるべきだと思う。エコカー減税や新車購入補助制度は時宜にかなった措置だ。これほどの減税と需要喚起策を講ずれば効果が表れるはずだが、アメリカ自動車産業の状況悪化の影響などで、自動車市場には想像以上に重たい空気が立ち込めているのかもしれない。十分な効果を得られない場合は、更なるインセンティブを検討する必要がある。

市場の空気を換えるためには

車の税金は数が過剰にあり、かつ高すぎる。全部で9種類もある税目を簡素化し、課税額を引き下げ、ユーザーの重税感を取り除かなければならない。税目は現状の半分以下が妥当だと考えている。それから、時限的ではない高速道路料金の値下げにも取り組み、車を走らせたいという思いが湧くような料金体系を作っていくべきだ。

将来的には、現状の5割程度の料金にすることが適当なのではないか。野党は無料を主張しているが、それでは一般道の車が大量に流れ込んで混乱を来たすだろう。さらに、非常に難しい課題ではあるが、燃料価格の安定化にも力を入れなければならない。

自動車業界は取得、保有、走行の各段階の税目をひとつにするよう求めている》

もっともだと思う。目標は間違っていない。自民党、自動車議連としても努力していきたい。消費税増税の際には、自動車税制の抜本的改正を行うべきだと考えている。

日本における自動車産業の位置付けは

今後もわが国産業の中核を成していくだろう。数ある産業のなかでも、自動車は特に重要な位置にある。自動車産業が日本の経済に及ぼす影響は多大だ。

19世紀はヨーロッパ、20世紀はアメリカ、21世紀はアジア、22世紀はアフリカの時代というのが私の持論だが、世紀は移っても自動車は産業の中心に存在し続けると思っている。日本は、高品質で頑健な車を、適正な価格で販売できる世界最高の技術力を、国策で支援してでも維持していかなければならない。

そのためには産官学が一体となった自動車産業振興プロジェクトなどを立ち上げるべきだ。外国に対して技術支援ができる地位を強固にしていく必要性もある。宇宙工学のリーダーはアメリカに任せるとしても、自動車工学はわが国が先導していくという方針を強力に打ち出してもいいのではないか。