福田外交の今「アジア諸国との友好関係」構築

【あばかん】2008年4月19日に掲載

福田総理は就任以来、中国や韓国を訪問して、精力的にアジア諸国との外交活動を展開しているようですが、その真意はどこにあるのですか?

【衛藤氏】総理の外交スタンスは以前にもお伝えしましたが(その40参照)、一言で言うなら「外交というのは、一国だけでやればよいのではありません」 に尽き、具体的には「日米同盟を柱とする多極的友好関係」 の構築を図る、という事です。

就任以来、昨年12月には訪中し、温家宝総理と会談。 そして今年2月には韓国を訪れて、李明博・新大統領との会見に臨んでいますが、これらの取り組みは多極的友好関係を構築するための第一歩だと言えます。
また 「誰もが認める中国外交の第一人者」 でもある総理にとって、中国を始めアジア諸国との外交を進めるのは、年来の政治姿勢から言っても当然の事ですし、同時に、小泉首相の米国一辺倒と見られるような、過去数年の 「やや偏った」 日本外交の軌道を修正し、世界各国から一層、信頼される外交姿勢を打ち出す意図もあると言えるでしょう。

特に、総理は中国、また韓国との深い繋がりを構築する事で、日本外交を新たなステージに押し上げようとしているとも感じます。

総理は訪中時、北京大学で行ったスピーチにおいて 「日中両国は、政治、経済などの分野において、世界の主要国としての地位を占めるに至っています。歴史上、日中両国が共に、今ほどアジアや世界の安定と発展に貢献できる力を持ったことはないでしょう・・・「日中両国は、アジア及び世界の良き未来を築き上げていく創造的パートナーたるべし」 、という私の強い信念です」 と述べており、また、李 ・ 韓国大統領とも「日韓間の協力を一層緊密なものとする 「日韓新時代」 を拓いていくことの重要性で一致するとともに、日韓両国が協力すれば国際社会でもより大きな貢献をすることができるとの認識で一致した」 と聞いております。

世界のグローバル化が進み、各国が政治 ・ 経済 ・ 文化 ・ 国防など、あらゆる面で関係を深めている現在、一国だけの外交に終始するのではなく、日中、そして日韓が手を携える事で、我が国が 「アジアの中の一国」 として、国際社会における存在感を増していこうとの総理の方針が伺え、それは将来、確実に日本の国益につながるでしょう。