海賊対処活動に対する感謝の夕べが開催されました 第10次海賊対処派遣隊帰国

挨拶を行う衛藤征士郎海事振興連盟会長

 2007年頃からソマリア沖やアデン湾にて海賊行為が頻発しておりました。2008年9月25日にウクライナの貨物船「ファイナ号」が襲撃されたことを契機に安全保障上の事態として重大視した国際社会は「ファイナ号事件」を境に対策を強化に舵を切りました。
 私も同海域での海賊行為の活発化は、わが国商船隊の航行を脅かすものであり日本の生命線であるシーレーンの確保が喫緊の課題となっていたことから「海事振興連盟」(当時私は、副会長兼事務総長)において会合を重ね、首相官邸に麻生首相を訪ね要請活動を行い「海賊対処法の制定」を求め、一刻も早い海上自衛隊の派遣による護衛活動を求めました。
 同海域のシーレーンの安全確保は、貿易立国であるわが国の経済や国民生活にとって極めて重要ですし年間約2,000隻の日本関係船舶が同海域を通航しています。しからばこの海域を避け、南アフリカの喜望峰周りで航海をすると約6,000km迂回することになり、一航海につき、約10日間の航行日数増など大きな経済的損失を被ることとなるのです。
 時の麻生首相は、我々の要請を重く受けとめ海上自衛隊のソマリア沖への派遣を検討し、2009年3月14日法制定に先立ち「海上警備行動」を発令し英断を振るい海上自衛隊の護衛艦2隻をソマリアに向けて出航させてくれ、その後国会での各党の協力もあり6月19日に「海賊対処法」が成立したことから、新法施行の7月24日以降派遣部隊は、護衛活動の根拠法を自衛隊法等に定められた「海上警備行動」から「海賊対処法」に切り替えて当該海域で警備行動が行われております。
 その後の海上自衛隊の活動は、目を見張るものがあり世界各国から高い評価と称賛を得ていることは皆様ご高承の通りです。
 ソマリア沖・アデン湾における海賊対処のため派遣されている部隊も、第10 次派遣海賊対処行動水上部隊が昨年10 月11 日に日本を発って以来、約5 ヶ月ぶりとなる3 月12 日、海上自衛隊横須賀基地へ帰港し次隊に任務を引き継ぎました。
 第10 次隊は、 第6 護衛隊司令(水間貴勝一等海佐)の指揮の下、護衛艦「おおなみ」(米丸祥一艦長)および同「たかなみ」(吉野敦艦長)、乗員約380 名(海上保安官8 名を含む)により編成され、アデン湾にて32 回に及ぶ護衛活動を実施しました。
 私はこの日、ご出席いただいた杉本海上幕僚長始め派遣部隊の指揮官らに御礼を申し述べるとともに護衛艦乗員の方々のご苦労に対してあらためて感謝の意を表したものです。

「海賊対処法制定」に汗を流した宮原耕治前(社)日本船主協会会長と共に 両隣は、左側:日本海事新聞社穴澤修平記者 右側:柴田国政海上自衛隊一等海尉・大分県佐伯市のご出身です。(お二人は防大の同期生です)

You Tubeにて動画でご覧頂けます。

海賊対処活動に対する感謝の夕べが開催されました