内航海運業界が内包する諸課題について座談会を開催

左から全日本海員組合藤澤 洋二組合長、衛藤征士郎海事振興連盟会長、内航海運総連合会上野 孝会長

 私は、内航新聞社が主催した「内航海運業界が内包する諸課題」と題する座談会を通じて忌憚ない意見交換を内航海運総連合会上野 孝会長、全日本海員組合藤澤 洋二組合長と共にを行いました。
 現下の内航海運業界は、内航海運暫定措置事業の早期解消問題の他、多様な問題を抱えており中でも最重要課題と位置づけられるのが船舶の高齢化と船員の高齢化という「2大高齢化」への対策です。
 船齢の高い老朽船の代替建造促進については、昨年3月に国交省の代替建造対策検討会が「内航海運における代替建造促進に向けた施策の方向性」を示し、道筋が示されたところです。
 一方船員の高齢化対策としては、本年3月「船員(海技者)の確保、育成検討会」がまとめた最終報告書で内航海運業界が強く要望していた新人船員供給源の見直し問題を始め、即戦力船員の確保に向けた諸施策の今後の取り組みの方向性などについて、ステークホルダー間で連携強化の観点から明確な形で提示されたものです。
 現実問題として内航小型船を中心に即戦力船員の不足が顕在化し、中国・四国などの海運が盛んな船どころ
 では、求人倍率が高止まりしている反面、求職者の減少傾向が続いている状況があります。
 この度、我々も参議院先議で海事3法(トン数標準税制を拡充する海上運送法の一部改正案、船員の労働条件を改善するための船員法改正案、日本の海運・造船の強みを生かすための海洋汚染・災害防止用の改正案)を会期末に衆院で可決・成立させることができました。
 この海事3法の成立は、海事関係者の悲願であり期限を区切っての国内法の整備が急がれていたことから今国会での成立は慶び一入です。
 このように内航海運が、国内貨物輸送の約4割を担い国民生活や国民経済を支える上で極めて大きな役割を果たしており、
 昨年3月の東日本大震災時においても必要な燃料や緊急物資の大量輸送で重要な役割を担いました。 
 海洋基本法でも内航海運に関わる船員の確保、あるいは船員育成は定められており海洋国家日本にとって極めて重要な課題です。
 内航海運に従事する船員の状況ですが、50歳以上の船員が占める割合が50%に上り高齢化が著しくまた内航海運事業者の99,6%が中小零細業者であり、船員の計画的採用とか育成することが極めて厳しい状況です。このことが将来の内航船員不足を考える上で一番懸念しているところであり真剣に向き合い取り組みをしていかなければなりません。
 
 対談の詳細は、内航海運新聞の9月中旬号に掲載されますので、ご一読下さい。

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