東日本大震災から50日 諸外国の在京大使館一時閉鎖で一際光ったオランダ大使館の対応(4/30)

 3月11日の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて都内に所在する各国の大使館にはそれぞれの対応が見られました。

 在京の大使館を一時閉鎖した大使館は26。地域別に見るとアジア1カ国。欧州地域5カ国。中南米地域4カ国。中東地域1カ国。アフリカ地域15カ国。
 アンゴラ大使館は、執務場所を韓国とし全員東京から退避し避難地は本国、大阪、名古屋としました。またスイス、ドイツなど7カ国の大使館が大阪や神戸、広島、福岡の西日本に大使館機能を一時移したものです。
 それぞれホームページや一斉メールで告知し、自国民の一時避難を行うためチャーター便の手配を行った国々もあります。
 一時閉鎖理由は、原発事故や計画停電の影響で業務に支障等が生じているためであり原発の問題が解消されれば業務も東京に戻すと一時的な措置と説明されました。
 現在は、大使館業務も平常に戻りかつ日本から一時避難した各国の皆さんも日本に戻っており、諸外国からの観光客もGWを迎えた中で徐々にわが国に足が向き始めています。私も22日に台湾の王金平立法院長と会談を行った際に日本への渡航自粛についての再考を要請したところ、王院長も4月21日に全てとは行かないが(福島第一原発地域を除き)自粛を解除したとの発言があり5月には王院長自らが観光使節団を率いて北海道を訪問することを約束してくれ、観光交流の再開を望むとともに私の訪問が観光産業の復興に繋がれば嬉しい!と力強いメッセージを戴いたものです。
 私は、日蘭有効議員連盟の会長を務めており先月24日に公邸でへーア駐日オランダ大使閣下と会談した際にへーア大使の言動に感銘を覚えました。へーア氏は、震災直後都内の式典から直ちに大使館に急行。「緊急対処チーム」を発足させ、阪神淡路大震災を経験していたスタッフも加えて、情報収集や自国民の安否確認を急ぐように陣頭指揮をしたのです。
 26カ国の国々が大使館機能を一時閉鎖する中でなぜ?国外避難等をしなかったのかとの思いが募り質問をぶつけるとへーア大使は、原発事故の放射線量は、医学的に見て東京に住む人々に影響を及ぼすレベルに達していないこと、次ぎに関東を中心に700人を超える自国民がいるのに
 大使館を避難できないとし日蘭友好400年の歴史と伝統、信頼関係を重んじた対応であることを明確に発言されたのです。
 また、オランダも1953年に高潮被害で国が大変な被害を受けたことを披瀝。日本が数百年に一度のことなら蘭は千年に一度の被害であったとし多数のダムや堤防を建設して複雑な入り江をふさぎ、高潮対策を今も尚講じているとし日本も長い年月と巨費を投じる息の長い復興になろうが日本の復興を信じていると温かい言葉で結んでくれました。
     
     平成23年4月25日 読売新聞「YOMIURI ONLINE」
東京にとどまったオランダに学ぶ