1月17日の今日、阪神大震災から16年の歳月を迎えます。阪神大震災で亡くなられた6,434人の御霊に哀悼の意を捧げるとともに震災の教訓を次世代に伝え、この思いを胸に震災に強い国家の構築に向け不断の努力を行って参ることをお約束するものです。
日本が“地震の巣“と言われるのは、四国の南の海底に「南海トラフ」と言う水深4,000mの溝があり、フィリピンプレートとユーラシアプレートが衝突してプレートが沈み込み、非常に活発で大規模な地震発生帯となっていることです。南海トラフの各所では、これまで南海地震、東南海地震、東海地震がほぼ100年周期でマグニチュード8クラスの巨大地震が発生してきました。
今後30年以内の発生率も南海で60%、東南海で60?70%、東海で87%と推定されています。このように確実に訪れる巨大地震への備えや地震のメカニズムの解明が今待たれています。我々の希望を担うのは地球深部探査船「ちきゅう」です。地球の中核に向けて掘削が行なわれており、地震のメカニズム解明が急がれます。同船では、1本10mのパイプをつないで掘り進め地層を採取しています。既に3,000mの海底調査を終えており、断層が地震を引き起こす原因の解明を行なっています。また、この調査により世界で初めて分岐断層の実態を明らかにする事となりました。この断層は、124万年前から変わらず、この断層が地震の原因だと専門家も見ています。(木村学 東京大学教授)
また掘削した孔(あな)には観測装置を設置し、地震発生と同時に、その情報を陸上へすばやく伝えるシステムを目指しているのです。
阪神大地震を教訓として私達は、海洋研究の重要性を認識し“備えあれば憂いなし“との視点に立脚して各種整備を日々行って参ります。皆さんもご家庭や職場で防災訓練や非常用持ち出し袋など各種訓練や備品のチェックをして備えを万全にして頂きたいと思います。
地球深部探査船「ちきゅう」ホームページ:http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/CHIKYU/index.html
神戸市ホームページ:http://www.city.kobe.lg.jp/safety/hanshinawaji/index.html